さよならあかるい尾骶骨

増田美佳が主宰するジャンル横断的流動ユニットmimaculによる演劇公演

mimaculはダンサー・文筆家の増田美佳が2018年から開始したユニット。その活動はパフォーミングアーツ、映像、俳句、レクチャーなど多岐にわたる。ジャンルの垣根を軽々と越え、捌く様は、増田ならではの動的な運動。古川は彼女と京都芸術センターが共同主催した「mimacul 文体を歩く半年間のワークショップ」のメンバーのひとりとしてワークや創作を共にした。本作はその翌年の2019年に上演したもの。

戯曲は気鋭の劇作家小高知子、出演は堀井和也(さんかく)、立蔵葉子(青年団)、古川、増田。また会場の提供と宣伝写真は山羊昇。いずれも先のワークショップのメンバー。演出家はいない。戯曲に根ざすことを主軸としつつ、各人のアイデアを取り入れながら稽古が進められた。自ずと出来上がるオーガナイズとは良いものだなと思ったし、今思うとある種の演出だったのかもしれない。


photo: Yuta Odashima

あらかじめ体をたずさえた私たちのどうしようもなさ
四畳半に男と女がいる
ひとりの男にまつわる3人の女たち
愛人、妻、母が立ち替わりあらわれ、四畳半は旅館、夫婦の寝間、母親の寝室と変化する。
あらゆるものが失われてゆく過程でもある生と性のいとなみ。あらかじめ体を携えた私たちのどうしようもなさ。
不完全さを伴いながら愛の所在に触れようとする肌合いを、精緻な会話劇から描く。

2019年10月4日-6日 at Space bubu(京都)

作:小高知子
出演:堀井和也 立蔵葉子 古川友紀 増田美佳
宣伝美術:嵯峨実果子
宣伝写真:山羊昇


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