『RADIO AM神戸69時間震災報道の記録』リーディング上演

企画・構成 富田大介 演出 伊藤拓

文字化されたラジオの震災報道の記録が、私たちの喉を通り発話されるとき

阪神・淡路大震災の起こった1995年1月17日午前5時46分からの三日間、被災したAM神戸のスタジオからアナウンサーたちが報道した内容を、一言一句文字起こしした記録本が残っている。その本をもとにしたリーディング上演を、神戸を一望できる六甲山の神戸大学百年記念館にて行った。ホール内には避難所間仕切りシステムを設置し、二階のロービーをラジオ局や中継先の被災地に見立てた。これらの場所で演者たちがリーディングをする。観客は、ホール内外を歩き回りながら、演者によって発話されるテキスト/声を聴く。声は、館内外に設置されたスピーカーから、また手渡されたポケットラジオをチューニングすると流れてくる。震災当時の声を現在の神戸の街へと投げ掛けた聴覚劇。表象文化論学会 第13回大会にて上演し、翌日パネルディスカッションが行われた。

エッセイ「image / 声風」富田大介

ディスカッション報告 堀潤之

photo : Kazuhiko Hiwa

上演:2018年7月7日 / 神戸大学百年記念館 “表象文化論学会 第13回大会”にて

企画・構成:富田大介

演出:伊藤拓

音響:佐藤武紀 

テクニカルアドバイザー:檜皮一彦

制作:伊藤麻希、山﨑達哉

出演:稲津秀樹、岡野瑞樹、岡元ひかる、金子リチャード、富田大介、秦詩子、古川友紀、本多弘典、山崎義史、吉水佑奈

主催:表象文化論学会 第13回大会

共催:大阪大学総合学術博物館「記憶の劇場」TELESOPHIAプロジェクト 

協力:追手門学院大学社会学部、株式会社ラジオ関西表象文化論学会 大会報告


紛争・災害のTELESOPHIA

この上演の中心メンバー(伊藤、富田、古川、山﨑)は、2016年から大阪大学総合学術博物館主催のプログラム「記憶の劇場」の一環で「紛争・災害のTELESOPHIA」というプロジェクトを行ってきた。被災経験のない者たちが(プロジェクトには、企画の4人の他に95年以降に生まれた学生も参加していた)、震災をいかに想像し語り得るのか。対話と模索を繰り返したリサーチの過程で、『RADIO AM神戸69時間震災報道の記録』の存在を知り、リーディング上演をするアイデアが生まれた。先の上演の端緒がここにある。

このプロジェクトでは、「私たちの震災の記録」上映会+カフェトークや、震災カフェ(お題:被災者とはどういうことか)等のイベントを実施したり、被災者へのインタビューをもとにした聞き書き本の製作を行った。聞き書き本は、読み手が字間から語り手の声(でき得るならばその方の雰囲気や表情、息遣いも)を聞くような本を編もうと、A1サイズの大型本を手製本した。本は、大阪大学総合学術博物館の展覧会「記憶の劇場」にて展示した。

展示では、避難所間仕切りシステムのなかに本を置き、一対一で対話するような個人的な空間を設えた。避難所間仕切りシステムは、その年に起きた熊本地震で使われたものを坂茂建築事務所より譲り受けた。

telesophia活動記録サイト

聞き書き「telesophia−知を伝うこと−」

第一話 秦詩子さん 聞き手・文責:戸梶泰志、伊藤拓也

第二話 生田真紀さん、生田泰志さん 聞き手・文責:鯉江真奈(真紀さん)、古川友紀(泰志さん) 協力:生田志帆さん

第三話 三浦暁さん 聞き手・文責:林晃弘、富田大介

編集:富田大介

装丁・造本:古川友紀


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